こんにちは!ビグモリです。医薬品卸MS歴10年以上です。
MRさんから「卸のMSさんと話すのが怖い」「忙しそうで声をかけづらい」という相談を受けることがあります。特に新人MRや、担当が変わったばかりのMRに多い悩みです。
この記事では、卸のMS側の目線から、MSとうまく付き合うためのコツを本音で解説します。
MSが「話しかけてくるなオーラ」を出す時とは?
MSが忙しくてピリピリしている時は確かにあります。具体的には以下のタイミングです。
MSに話しかけないほうがいい時
・朝の出庫ラッシュ時(8:00〜9:30頃)
・月末・期末の追い込み時期
・大口の緊急配送対応中
・夕方の事務処理・日報作成中(17:00以降)
・欠品対応や回収対応で走り回っている時
こういう時に声をかけると、どうしても素っ気ない対応になってしまいます。これはMRさんが嫌いなわけではなく、単純に余裕がないだけです。
MSと話しやすい時間帯がある
逆に、MSに余裕がある時間帯もあります。
MSに話しかけやすい時間帯
・午前中の配送が一段落した10:30〜11:30頃
・昼休み前後(ただし昼食中は避ける)
・午後の出発前の13:00〜14:00頃
・外回りから戻った15:00〜16:00頃(日による)
2026年現在はMSの業務効率化も進んでおり、タブレット端末での在庫確認やルート管理がデジタル化されています。それでも時間の余裕にムラがあるのは変わりません。まずは「今お時間いいですか?」の一言があるだけで、MSの印象はグッと良くなります。
MSのゴールデンタイムを狙え
MSにも「話を聞きたいモード」の時間があります。それは情報収集をしたい時です。
例えば、新薬の発売直後や制度変更があった時期。MSは得意先から質問されることが多いので、MRから最新情報をもらえると非常にありがたいのです。
MSが話を聞きたいタイミング
・新薬発売前後(勉強会ネタが欲しい)
・薬価改定の時期(得意先への説明資料が必要)
・競合品の切り替え時期(情報戦で負けたくない)
・地域の医療機関の動向が変わった時
薬の詰めのお願いについて
MRが卸に来る目的の一つが「薬の詰め(在庫確保・配送依頼)」のお願いです。これ自体は日常的なことですが、やり方次第でMSの印象が大きく変わります。
MSに好かれる詰めの頼み方
・事前に電話やメールで一報を入れる
・具体的な数量と納品先を明確にする
・「いつまでに」という期限を伝える
・MSの仕事を増やすことへの感謝を忘れない
・無理な納期の場合は「難しければ言ってください」と逃げ道を作る
逆に「とにかく入れておいて」「急ぎでお願い」だけのMRは正直困ります。MSも段取りがあるので、具体的な情報と配慮があるMRには自然と協力したくなるものです。
MSがどんなに忙しくても話してしまうMRの特徴
では、MSが忙しくても思わず手を止めてしまうMRとはどんな人でしょうか?
MSが話したくなるMRの特徴
・得意先の有益な情報を持ってくる(「〇〇クリニック、来月から処方方針変わるらしいですよ」)
・MSの名前を覚えていて、ちゃんと名前で呼ぶ
・短時間で要点をまとめて伝えられる
・MSの仕事に対するリスペクトがある
・たまにお菓子やお土産を差し入れる(これは効果絶大)
要するに、「このMRと話すとメリットがある」と思わせることが大事です。情報のギブ&テイクができるMRは、MSから大切にされます。
「またか〜うざい!」と思われたほうが得な理由
意外かもしれませんが、MSに「またあのMR来たよ〜」と思われるくらいの方が実は得です。
なぜなら、存在感のないMRは得意先への紹介もされず、情報も回ってきません。少しうざがられるくらい頻繁に顔を出すMRの方が、結果的にMSの記憶に残り、得意先への同行や情報提供の機会が増えるからです。
ただし、「うざいけど有益」と「ただうざい」は全く違います。毎回何かしらの情報や提案を持ってくることが大前提です。手ぶらで来て雑談だけ、というのは逆効果です。
MSが距離を置きたくなるMRの特徴
逆に、MSが「あのMRとは関わりたくない」と感じるパターンもあります。
MSが苦手なMRの特徴
・MSを見下す態度をとる(「卸さんは配達してくれればいいから」的な発言)
・約束を守らない(資料を送ると言って送らない等)
・MSの悪口を得意先で言う
・やたら馴れ馴れしいが仕事の中身がない
・クレームをMSのせいにする
MSも人間です。リスペクトのないMRとは必要最低限の付き合いしかしません。医薬品流通はMSとMRの信頼関係で成り立っている部分が大きいので、ここを軽視すると自分の首を絞めることになります。
卸に行くときは必ず話す内容を決めておこう
MSと話すのが苦手なMRにおすすめなのは、卸に行く前に「今日MSに伝えること」を3つ決めておくことです。
卸訪問時の話題例
・得意先の最新情報(人事異動、処方変更など)
・自社製品の新しいデータや適応追加
・競合情報(MSも気になっている)
・地域の医療ニュース(新規開業、閉院など)
・勉強会やWebセミナーの案内
準備さえしておけば、会話に困ることはありません。「今日はこの3つを伝えよう」と決めてから卸に行くだけで、MSとの関係は劇的に改善します。
あまり敵にしない方がいいMSとは?
全てのMSと仲良くする必要はありませんが、絶対に敵に回さない方がいいMSはいます。
敵に回すと怖いMS
・エリアで長年担当しているベテランMS(得意先との信頼関係が深い)
・大口得意先の担当MS(あなたの売上に直結する)
・管理薬剤師と仲が良いMS(処方に影響力がある場合も)
・支店長や営業所長から信頼されているMS
こういうMSを味方につけると、得意先への同行や新規開拓でも強力なサポートが得られます。逆に敵に回すと、あなたの知らないところで得意先に悪い噂を流される可能性もゼロではありません。
エリアで強いMSとの付き合い方
どのエリアにも「このMSに聞けば何でもわかる」というMSがいます。こういうMSは得意先からの信頼も厚く、そのエリアのキーパーソンです。
こうしたMSとうまく付き合うコツは、対等なビジネスパートナーとして接することです。上から目線でもなく、卑屈になるでもなく、お互いの情報を交換し合う関係を築けるのがベストです。
2026年現在、医薬品卸のMSは人員削減が進んでおり、一人あたりの担当エリアが広がっています。そのぶんMSも効率を重視するため、価値のある情報を短時間で伝えてくれるMRがますます重宝される時代になっています。
まとめ:MSとの関係は「ギブ」が先
MSと話すのが怖いと感じるMRさんへ。結論は「まずは情報をギブすること」です。
この記事のポイント
・MSが忙しい時間帯を避け、余裕のある時間帯を狙う
・訪問前に話す内容を3つ決めておく
・得意先情報のギブ&テイクで信頼関係を築く
・存在感のないMRより、少しうざいくらいのMRが得をする
・エリアのキーMSは絶対に味方につける
・MSも人間、リスペクトが全ての基本
MSとMRは立場は違えど、患者さんに薬を届けるという同じゴールに向かっています。その意識があれば、自然と良い関係が築けるはずです。
ビグモリでした。最後まで読んでいただきありがとうございます!


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