医薬品卸歴10年以上の現場から、調剤薬局の事業承継について書きます。
ある日、担当先の74歳の女性社長からこう聞かれました。
「ビグモリくん、誰かうちの薬局の後継者いない?」
冗談ではなく、真面目な相談でした。この社長は1人薬剤師+事務1名で薬局を経営しており、事務が休めば1人で全ての業務をこなすほどの働き者です。
以前から「レセコンが壊れたら辞める」と冗談交じりに言っていましたが、レセコンが壊れる前に薬局を畳みたいという気持ちが強くなってきたようです。
お金も家もある。でも時間がない。74歳の経営者にとって、これは切実な問題です。
とりあえず会社の部長や所長に「薬局の後継者を探しているみたいです!」と報告したところ…
「1日30枚も処方箋がない薬局なんか誰が買うんや〜?」
と相手にされません。2026年現在、薬局の後継者不足はさらに深刻化しています。こうした小規模薬局の事業承継は、業界全体の課題です。
身近な人脈で後継者を探してみた結果
まず、2店舗の薬局を経営している友人に「おいしい話がある」と相談してみました。
しかし「自分は薬剤師ではないし、経営していくのは難しいな〜」と、やんわり断られました。1人薬剤師+1人事務ならまだしも、薬剤師を新たに雇うとなると経営が厳しくなるとのこと。
売りたい側の社長は「1人薬剤師で1人事務で、ビックリするくらい黒字なのよ…」と自信満々です。個人的にはおいしい案件に見えるのですが、現実は買い手が見つからない。
友人経由もダメ、薬剤師会の会長に相談するにもそこまで親しくない…ということで、ネットで調べてみました。
調剤薬局専門のM&A業者に依頼するのが現実的
薬局を買ってくれるところをネットで調べてみると、驚くほど多くのM&A仲介業者が出てきます。2026年現在、薬局の事業承継需要の高まりを受けて、医療特化型のM&Aサービスも充実してきました。
いくつか見つけた中から、信頼できるサービスをピックアップします。
薬局M&Aで検討したい主要サービス
① M&Aキャピタルパートナーズ
東証プライム上場の大手M&A仲介会社。医療系M&A案件も経験豊富。WEB問い合わせ後、希望すれば地方まで無料で訪問してくれます。譲渡が成立するまで費用は一切かかりません。
② MAポート
元リクルート出身の経営プロが運営するM&Aプラットフォーム。成約までの平均日数は約3ヶ月とスピーディー。医療系M&Aの実績もあり、完全成功報酬型で無料相談が可能です。
③ 薬局M&A専門サービス(各種)
薬局に特化したM&A仲介も増えています。日本調剤やアイングループなどの大手チェーンが買収に積極的なケースもあるため、複数のルートで相談するのがおすすめです。
M&A仲介では、理論的な企業価値算定を参考に、オーナー経営者の意向を踏まえて譲渡希望価格が決まります。相対交渉で双方合意に至るまで価格の調整が続くため、納得のいく形で譲渡を進められます。
処方箋が少なくても細く長く生き残る薬局の価値
1人薬剤師で適度に働いて、辞めたくなったら薬局を売る。そんな楽な人生があるのか?と思いますが、実際にあります。
以前担当していた80代の社長が経営する薬局も、中小規模の薬局チェーンに譲渡されました。社長は「エアコンを買い替えたばかりだから、もう少し高く売りたかった」と笑っていましたが…その後、譲渡先の薬局は残念ながら潰れてしまいました。
この経験から思うのは、薬局は「経営したい」という意欲のある方に譲渡するのが一番だということです。潰すより経営を続ける方が、地域医療のためにも従業員の雇用のためにもなります。
2026年の薬局M&A事情
2026年現在、薬局業界を取り巻く環境は大きく変化しています。
薬局M&Aの最新動向
・薬局経営者の高齢化が加速し、後継者不在の薬局が急増
・大手チェーン薬局による小規模薬局の買収が活発化
・敷地内薬局の増加やオンライン服薬指導の普及で、従来型の門前薬局は厳しい環境に
・処方箋枚数が少なくても、立地や固定患者がいれば買い手が見つかるケースは多い
・M&A仲介の手数料は成功報酬型が主流で、相談だけなら無料
薬局を売りたいという経営者のほとんどは高齢者です。ネットで自分から情報を探すのが難しい方も多いでしょう。もし身近にそういった方がいれば、M&A仲介サービスの存在を教えてあげてください。
まとめ:薬局を売りたいなら、まずは無料相談から
自分の薬局が本当に売れるのか。いくらで売れるのか。まずはそれを把握することが第一歩です。
薬局M&Aのポイント
・身近な人脈で後継者が見つからなければ、M&A仲介業者に相談
・医療系M&Aに強い業者を選ぶ(M&Aキャピタルパートナーズ、MAポートなど)
・相談は無料、成功報酬型が主流なのでリスクは低い
・処方箋が少なくても、立地や固定患者次第で売れる可能性はある
・潰すより譲渡する方が、地域医療と従業員のためになる
こちらの記事もおすすめ
コスパ最強 薬局のホームページ作成はペライチで!




コメント