日本の介護職は人手不足の状態であり、将来的にも大幅に介護職は不足すると予想されています。
これらを受け日本では介護職に従事する人材を増やそうと、様々な施策を地域や専門機関などと連携して実施しています。
それらを見て現在就いている職業を辞め、介護職に転職したいという方もいらっしゃる事と思います。
しかし転職しても、その全員がうまく介護職として就職した職場に適応できているわけではなく、中にはうまくいかないと感じている人も当然存在しています。
そこで今回は、介護職に転職してうまくいかないという人の共通点を解説していきたいと思います。
この記事は、介護職歴15年以上のWINDYさん(女性)の記事です。

スピード感を持って仕事をする事が苦手

まず初めに挙げる点は、スピード感を持って仕事をする事が苦手であるという事です。
介護職の仕事は日常生活に支援が必要な方の援助をする事ですが、支援をさせて頂く必要がある方は一人だけではなく、大勢いらっしゃいます。
その方達全員に支援をさせて頂くためには、時間をかけすぎるわけにはいかないため、ある程度のスピード感を持った仕事を行う事が求められます。
それに苦手意識を感じてしまう方は、他の介護職のスピードについていけなかったり、もっとゆったりと仕事をしたいと感じ、介護職として仕事を続ける意欲が持てなくなる事が多く、離職にも繋がりやすくなります。

スピード感を持って仕事をする事が苦手な方は、介護職に転職してもうまくいかないと言えるでしょう。
考え方に柔軟性が無い

次に挙げる点は、考え方に柔軟性が無いという事です。
日本では近年、介護職不足を解消するために介護職の育成にも力を入れているため、介護職としての経験は無くても「介護職員初任者研修」などを受講して知識を持って入職する方も増加しています。
それらの受講をした方であれば、介護職としての経験は無くても介護にかかわる基礎知識や基本的な技術を学ぶことが出来るため、入職してから仕事に慣れる事が早いと言えます。
しかしその反面、事前に学校などで知識・技術を学んできた方の中には、そこで習った内容だけが正しいものであり、それ以外の知識・技術はすべて間違いであると考える方がいる事も事実です。
学校などで習得した知識・技術は一般的なものであり、介護職による支援を必要としている方全てに当てはまるという訳ではありません。

サービスを利用している人によって望む支援方法が異なり、教わった技術と異なる方法で支援を行っている事もあります。
それを理解する事が出来ず、自分以外の人の支援が間違っていると思い自分の支援方法を変える事が出来なかったり、元から働いている人の支援方法を否定・批判してしまうような方もいらっしゃいます。
それをしてしまえば、他者と協力して業務を行う事が出来ないため、介護職として仕事をする事は困難です。
考え方に柔軟性が無い方も介護職に転職してうまくいかない人の特徴の一つと言えるでしょう。
完璧主義者である

最後に挙げる点は、完璧主義者であるという事です。
介護職で完璧主義者の方は、「利用者のため」と考え、自分が考え付く最良の介護を完璧に行おうと常に努力するという傾向にあります。
もちろん一生懸命仕事をする事は悪い事ではありません。
しかし、完璧主義者の方は自分の考えに自信を持っている事が多く、周りの意見を取り入れない傾向にあります。
そのため、自分が考えた支援内容を周りの介護職に実施するよう強制したり、自分と同様の内容での支援を行わない介護職を攻撃したりする事が少なくありません。
すると、仲間であるはずの他の介護職からは段々と距離を取られるようになってしまい、協力して業務を行う事が出来なくなり、孤立してしまいます。
24時間365日続いている利用者の生活を支える事は、一人で行う事ができませんので、完璧主義者の人が考えている支援も当然できなくなってしまうため、介護職を辞めてしまう事にも繋がってしまうのです。
また、利用者の方が様々な理由から完璧主義者の人が考える理想の姿になれなかった場合、自分の言う事を利用者の方が聞かなかった事に問題があると思い込み、利用者の方を責めるなどの虐待に発展してしまう事もあるのです。
完璧主義者の方は周囲と協力関係を築く事が困難な事が多いため、介護職に転職してもうまくいかない人の共通点の一つであると言えます。
まとめ

いかがでしたでしょうか?
介護職は社会の景気に左右されにくく、比較的安定している職種であると言えます。
加えて現在も未来も介護職は不足すると言われており、求人も多く出ているため、介護業界に転職しようと考えている人もいる事でしょう。
しかし、介護は誰にでもできる仕事ではなく、向き不向きがあります。
今回述べた3つの共通点に自分が当てはまっていると考えた方は、それを克服できるように心がけていく事が必要だと考えます。
それが難しい場合は、介護職への転職を諦める事も一つの選択肢であると思います。
自己を客観的に見つめ、理想の仕事に皆様が就ける事をお祈りいたします。
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